
“女の子も楽しめる”マンガを目指して
19XX年7月14日生まれ(年齢は公表されていないようだが、30歳前後と思われる)。コミックを読むようになったきっかけは、ディスカウントストアに勤めていた祖母が、表紙がとれたりして売り物にならなくなった本を持ち帰ってくれたこと(ありがとう、グランマ)。こうして物心ついたころからArchie、Harvey(代表作:キャスパー)などに親しみ、成長したあとはスーパーヒーローものからマーヴル・ホラー、「Cerebus」「Elfquest」「Love and Rockets」などのオルタネイティヴものまで、さまざまな作品を愛読していたらしい。
なお、アートに関する特別な教育は受けておらず、彼女の絵はすべて独学によるそう。デビュー直前に「Cartooning the Head and Figure」を読んで大いに参考にしたとか(笑)。それでこれほどしっかりした絵を描いているのだから、もともと優れた認識力や構成力の持ち主だったのだろう。影響を受けたアーティストとしては、Milton Caniff、Jack Davis、Harvey Kurtzman、Don Rosa、Alex Toth、Will Eisner(カートゥーン/コミック・ストリップ)、Darwyn Cooke、Johnny Craig、Dan DeCarlo、Ric Estrada、Jack Kirby、Wally Wood(メインストリーム)、Dan Clowes、Hernandez兄弟、Wendy Pini、Richard Sala、Seth(オルタネイティヴ)、Jordi Bernet、Milo Manara、Hugo Pratt(バンド・デシネ/欧州コミック)、上田美和、高橋留美子、宮崎駿、矢沢あい(マンガ)の名前をあげている。ECコミックスで活躍した人々をたくさん選んでいるのが興味深い(ちなみに、この全員がわかる人、います? 僕はとてもとても。基礎的な教養が違う、ということですかね)。
やがてアイオワ州アイオワシティのコミックショップ、Daydreamsに勤務した彼女は、当地在住のコミック・クリエイターたちと交流を持つことになる。そのなかに、ライターのPaul TobinとアーティストのPhil Hesterがいた。彼女は当時2人が制作していた「Attitude Lad」にゲストとして招かれ、#2(Slave Labor Graphics、1994年)でピンナップアート、#3(同)で短編を発表する機会を得る。このあとColleenは、同性愛者である自分の嗜好を反映させた、女性対象のポルノ・コミックの制作を決意。大量の習作を経て、「Small Favors」(Eros Comix、2000年-刊行中)を発表する。この作品の成功によりやや特殊な地位を得た彼女は、さまざまなポルノ・コミック誌や「On Our Backs」「Girlfrends」といったレズビアン雑誌から仕事を依頼されるようになっていくのだった。
Colleenの作品は性描写こそあけすけだが、全体にとぼけたユーモアが漂っており、いやらしい感じはしない。その端正な絵柄には、むしろ清潔な印象を受けるほどだ。現在彼女はPaulとともにオレゴン州ポートランドへ転居し、全年齢向けの「Banana Sunday」という作品を制作している。幅広くコミックを読んできた彼女は、アダルトもの以外にもいろいろな分野に興味を持っているはず。この作品にも期待したい。
好きなコミックは前述のもののほか、「Terry and the Pirates」(コミック・ストリップ)、ディズニーもの、「Corto Maltese」「Tin Tin」(バンド・デシネ)、そして「風の谷のナウシカ」「めそん一刻」(マンガ)と実に多種多様。シルヴァーエイジに関する造詣も深いようだ。きっと、ほんとうにコミックが大好きな人なのだろう。
Gay League: Interview/Colleen Coover(インタビュー)
In too far: Interview/Colleen Coover(インタビュー)
Musings Online: Interview/Colleen Coover(インタビュー)
Sequential Tart: Interview/Colleen Coover(インタビュー)
SilverBullet ComicBooks: Interview/ Colleen Coover(インタビュー)
Shocktrauma Studios: Biographies/ Paul Tobon(Paul Tobinの略歴)
(更新:2004.10.18)