
スパイダーマンの魅力の1つに、ピーターとヴィランとのやりとりがあると思います。#1-3の紹介でも触れましたが、何らかの事故によって特殊能力を身につけた人間であるという点で、ヴィランたちの多くはピーターと変わりありません。しかし、ピーターが(若干紆余曲折を経たものの)自分の力を人々のために役立てる道を選んだのに対し、彼らは自れの欲望を満たすため犯罪に走ったのです。言い訳がましく悪事を正当化しようとするヴィランをピーターがキッパリ拒絶するとき、僕たち読者はカタルシスを感じます。
「ウェブスピナーズ #15-16」では、特殊スーツを身にまとい大空を舞うヴィラン、ヴァルチャーが登場します。局地的な停電を引き起こした彼は、闇に乗じて強盗を働き、さらには幼い少女を誘拐します。はたして、スパイダーマンは少女を救うことができるのか……。
設定は少々新鮮味に欠けますが、暗闇のなかで繰り広げられる戦いはイマジネーティブ。ヒーローとしての資質を問われるサブイベントが起こるなか、それらを乗り越えてヴァルチャーに迫るさまが見物です。
おすすめ度
★★★(3/5)
ピーター・パーカー/スパイダーマン
街の平和を守るために孤軍奮闘する毎日。物語中では具体的に触れられていないが、この事件の当時は収入を絶たれてたいへん厳しい状況に追い込まれている。
エイドリアン・トゥームス/ヴァルチャー
磁力を制御する特殊スーツを開発し、飛行能力を得た男。この能力を利用して盗みを働くが、彼の悪事の根底には単なる金欲しさではなく、人間不信がある。スパイダーマンの仇敵の1人で、彼をはじめて負傷させた人物でもある。
スクリプト/ペンシル
Rurick Tyler[リュリック・タイラー]
インク
Bud LaRosa[バド・ラローサ]